ブックタイトル甲府工業高等学校同窓会誌2015

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概要

甲府工業高等学校同窓会誌2015

当 番 幹 事 担 任 よ り土木科担任 小 林 峰 夫 昨年の11月下旬に、甲府工業高校で初めてクラス担任をした時の卒業生である長田修三君と齊木雅明君が我が家を訪ねてくれた。何年振り、いや何十年振りである。とにかく久しぶりの嬉しい再会。訪問の理由は、平成27年度同窓会当番幹事を担当する報告と総会誌への寄稿依頼であった。改めて、30年という時の流れの速さを感じつつ、その当時の出来事を思い出すためにアルバムから辿ってみた。 私が赴任したのは、昭和58年4月1日である。数日後の入学式が昭和60年度土木科卒業生との出会いの日となった。予め出席簿に読み仮名をふり、呼び方を間違えないように準備したことを覚えている。生徒も緊張していたが、私も同様であった。入学直後の歌唱指導や長時間の応援練習に耐えられない者が出ることを心配したが、さすがに土木科の生徒である。難なく乗り越えてくれた。学校の目指すところに総合体育大会優勝が有り、クラスの生徒大半が運動部で活動していた。 クラブ活動の傍ら測量士補等の国家資格に挑戦し2年次3年次で取得した者が多くいた。学園祭などの学校行事にも熱心に取り組み、クラス対抗の展示物も確りした見栄えのある作品に仕上げていた。もっと勉強をしてほしいと思っていた私の目から見て、彼らは校訓「質実剛健」の様に天衣無縫であり、楽しい学園生活を送っていたように思う。私の授業は何時の間にか授業の本筋から離れて、設計の仕事や現場で経験した事の話に誘導されてしまう事があった。学校の信条が「技術者となる前に人間となれ」であり、教科書以外の事が将来役立つと私も考え、話をしていたが、テスト範囲を短くする為に、乗せられていたようにも思っている。2年次の修学旅行も良き思い出となっていることと思うが、3年次の科学万博・つくば85の宿泊先での出来事も諸君には忘れられない思い出になっていることと思う。 さて、諸君の入学した年に本四橋の一つである大鳴門橋が開通し、その後も瀬戸大橋をはじめ全国各地に高速道路・新幹線等の産業基盤が着々整備されたが、昭和の終わりから平成にかけてバブルは崩壊して、日本経済は低成長期となり公共事業費は激減し多くの建設業者の倒産や廃業があった。さらに、4年前の東日本大震災をはじめ近年の異常気象を原因とする災害は、多くの国民の住に対する大きな不安を与えている。山梨県をはじめ全国で活躍されている本校卒業生の皆さんにはこれからも技術を研鑽し、社会で頼られる人間として活躍されることを願う次第だ。 伝統ある甲府工業高校と同窓会の益々のご発展をお祈り申し上げますと共に、平成27年度同窓会が盛大に開催されますことお祈り申し上げます。思い出甲府工業高等学校 同窓会総会 2 0 1 5 049