ブックタイトル甲府工業高等学校同窓会誌2015

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概要

甲府工業高等学校同窓会誌2015

当 番 幹 事 担 任 よ り機械科2組担任 山 本  晃 平成27年度同窓会総会が盛大に開催されることを心よりお祝い申し上げます。 谷村工業高校より赴任したのが昭和5 8年4月、早々に受け持ったのが今回の当番幹事の学級だった。持ち上がって3年、長い教職歴の中でこの学級が結果的には最後の卒業学級担任ともなった。あれから3 0年の月日が流れた。正に感無量の境地である。 私は7年間御厄介になったが専任の学級担任としてこの学級の3年間、学習指導主任との兼務学級担任として1年間、そして学級担任を離れて生活指導主任、教務主任を経て教頭として北富士工業高校へ転出した。 生徒一人一人は自分の意見というものを確り持っておりハツキリ言える学級集団であった。学級担任は普通、学習成績面、生活指導面とりわけ生徒の進退に関わることで悩まされ時間を注がねばならないが、幸いなるかなそうしたことにも見舞われることなく、教材研究に心置きなく全力投球できた。 進路指導面では、当時は昨今のような就職氷河期・水道感覚の雇用とは異なり、まだまだ終身雇用・年功序列で受け入れ側も安定していて、いわゆる「学校経由の就職」指導ができ有り難き良き時代であった。然しながら産業界はICやL SIを組み込み情報処理機能をもった機器が行き渡り生産手段のインテリジェント化か当たり前のご時世であった。本校では赴任した年初めて各学科職員室にDOS環境のNEC製のPC8 801MK2がプリンター付きで1台づつ導入された程度であった。 ○同窓会とは正に歴史との付き合いで「過去の扉」に手をかけたイメージだが、生徒の教育は21世紀を人生8 0年を生きるための育成ということで「未来の扉」にも手をかけねばならない。過去からそれまで甲府工業機械科として存在してきた社会的業績として評価されてきた部分の上にこれから未来へと向かって大きく飛躍しようとする社会的使命の部分を如何に構築するかであった。指導にもいろいろな側面があるが教科指導だけは毎日行われるものであり.その内容を振り下げ興味関心納得の授業展開でなければならない。その意味で二年次での14H分のベーシック語のプログラミング実習 三年次での21H分の電気実験(シーケンス制御3階建エレベーター他の自作)と12H分のマイコン制御実習の自作機材教材作りの為 早速私が中心となって宮沢科長の支援を得ながらプロジェクトを立ち上げた。機械科でのマイコン学習は単なる機能学習やプログラミング学習止まりであってはならない。目標は3年次でのメカトロニクス学習即ち、2年次てのベーシック語にOUT文・POK E文等等の付け加えで電池で動く身近な「プラモデル」(2モーター駆動の戦車、3モーター駆動のフォークリフト)等が動作は遅くても、簡単にコンピューターでいろいろの動きをさせる事が出来るんだという中から「コンピューター制御の原理原則」が理解されることが必要故インターフェース総て自作した。その成果は昭和61年2月(卒業式1カ月前)「メカトロニクス化への対応を考えた機械科の制御実習に関する研究」ということで関機研 千葉大会で私が発表した。 ○2年次は昭和59年 全国工業校長会で産業教育10 0周年を記念して第1回電卓計算競技大会が東京で開催された【団体戦(5人の総計点数)と個人競技戦】。先ず県大会優勝が絶対条件故、当時計数部顧問であった関係で(既に全学科とも電卓は入学時購入済み)1年前から放課後部員を残して関数計算も含めて反復練習した結果、この年を初年度として以後毎年山梨県代表として連続して出場、第一期電卓黄金期を築くことが出来た。 ○卒業した翌年の昭和62年は同窓会70周年記念式典の年であった。その記念事業として中国四川省より留学生2名を迎え入れる事が決定されていた。迎え入れには2人の留学生に会いその学校環境 教育事情を理解して本格的に迎え入れに備えねばならなかった。そんな関係でその前年61年10月~10間、第6次山梨県四川省友好訪中団の教育文化班として高取校長先生 奈良電気科長と機械科代表として私の、三人が組み込まれ参加し貴重な体験ができた。。 ○巣立った61年は本県初のかいじ国体が開催され閉会式で選手代表して新体操の石川君が天皇杯を受け感動した。本校の輝かしい歴史を更さらに切り開く言葉として「技術者となる前に人間たれ」「五葉の華を開こう」をここに改めて心に刻み生かし続けて行ってほしい。転換期「時は今,, 」044 甲府工業高等学校 同窓会総会 2 0 1 5